病棟での看護は入院している患者の生活もケアする必要があるため、診断の補助をする仕事とはまた違ったやりがいがある。
患者の病気や怪我の治療だけではなく、食事やトイレや入浴といった生活管理も行う。特に患部によっては自力での食事や排泄が困難な患者もいるため、こうした場合は看護師が補助を行う必要がある。
日勤と夜勤の交代制であり、患者も複数人いるため一日中一人の患者に寄り添うわけではないが、日々の看護や世話をすることで看護師と患者の間にも繋がりができてくる。
また、見舞いに来る家族との関わりができたり、退院時には多くの感謝の気持ちを受け取る機会もあり、これもやりがいの一つだ。
病気によっては患者は不安に襲われたり治す気力を失ってしまうこともあるが、看護師による患者の心のケアも腕の見せ所の一つである。患者が治療を続けるか、手術を受けるかといった決断にも、看護師が相談に乗ることができる。
心のあり方一つで食欲も変わる場合もあるため、できるだけ患者が家にいる時に近いリラックスした状態で過ごせるよう気を配るのも看護師の仕事だ。
このように、事務作業だけではなく患者の心をケアし、それが患者の回復に繋がることも看護の仕事のやりがいの一つだ。
また、病気によってはリハビリが必要になることもあり、看護師が補助を行い患者を助けることもある。
リハビリには薬や治療だけではなく、患者自身の根気と時間が必要だ。時間をかけて患者と共に一つの目的を達成できるという点も、病棟看護師がやりがいを感じられる部分である。