入院患者の世話がメインの仕事の病棟看護師

看護師には、厚生労働省所管の国家資格の看護師と、都道府県知事による知事資格の准看護師の資格発行元が異なる2種類の看護師が存在している。さらに病院勤務の看護師には、病棟看護師や外来看護師、手術看護師と急患看護師などそれぞれの病院の診療科や規模に応じてさまざまな役割があり、実務も異なる。

病棟看護師は、入院患者を対象に食事や入浴介助をはじめ、体位やオムツの交換、口腔ケアなどの日常生活に必要なケアを行い、医師の指示に基づいた内服薬や注射薬の投与も行うのがメインの仕事だ。
毎日のバイタルチェックによる健康管理も重要な仕事で、治療の経過を確認するために医師の指示により採血などの検査も行っている。
また、病棟看護師は、入院患者はもちろん患者の家族とも多く関わり、医師や理学療法士、薬剤師など多岐にわたる関わり合いがある。

病棟ではほとんどの場合看護師がチームを構成したチーム看護を行っているため、リーダー業務とメンバー業務とに分かれ、リーダーは医師からの支持をメンバーに伝え、治療や処置を行う。万が一患者に変化などが生じた場合には、早急にリーダーに報告するといった看護師間の連携も重要だ。

また、病棟では1週間に1度程度の病棟カンファレンスを実施し、担当している患者の状態や言動から注意点などを報告し合うことで、患者の状態を共有し、統一した看護を行っている。看護師の要望や意見などを発信できる場でもあり、より質の高い看護の提供に役立っている。